ビジネス設計

あなたを〝廃業〟へ追い込む顧客志向と〝繁栄〟させる顧客志向

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ビジネスの鉄則は〝顧客志向〟です。

ところが、
〝顧客志向〟を徹底したことで、かえって業績が悪化や廃業へ追い込まれる企業や個人起業家がいるのも事実です。

この記事では、なぜそういうことが起きてしまうのかを解説します。

1.顧客志向に隠れている重大な〝リスク〟

お客様が「お金を出してでも解決したい悩み・叶えたい望み」がわかれば、それに応えるサービス・商品を提供すれば売上で困ることは無くなります。

ですから、〝お客様のニーズ調査〟を習慣にしている社長・個人起業家が成功すると言われます。

ところが、

「お客様のどんな悩みでも徹底的に解消しよう。」

「お客様のどんな願いも叶えられるように頑張ろう。」

という顧客志向にはある重大な〝リスク〟が隠れています。

2.ニーズに応えることがあなたを廃業へ追い込む

顧客ニーズに応えることにこだわり過ぎると
「お金になるかもしれないけど情熱が湧いてこないな…。」
という仕事の割合が増えていく傾向にあります。

「お金になり、能力を生かせてお客様の役に立っている」という視点だけでビジネスを続けていると、その行為があなたを廃業へ追い込む危険性があります。

2.1 「お客様の役に立つ」だけではビジネスは続かない

お客様の役に立っているというと一見、問題が無いように思えます。

ところが、
実際には問題が大ありです。

なぜなら、
そうした仕事の中には、あなたのポテンシャルを十分に発揮できないものが多くあるからです。

例えば次のような事を言う社長によく出会います。
「A社の仕事をしていると元気とアイデアがどんどん湧いてくる。一方でB社の仕事はただの下請けのようなものばかりでお金にはなるしお客様の役にも立っているが、成長が少なく終わったときにドッと疲れる。」

ここで創造してみて下さい。

もし、後者のような「成長が少なくドッと疲れる仕事」ばかりでビジネスを作ってしまうとどうなるでしょうか?

これに関して、私は非常に苦い経験をしています。

私は独立してから3年ほどは、成長はあまりないがお客様の役に立つという仕事がおそらく全体の6割以上はありました。
どうしてそんな仕事ばかりを請け負っていたかというと「顧客志向を徹底すれば、ビジネスは上手く行くはずだ」という盲信でした。

実際、気合いでがんばった甲斐がありお客様には喜ばれ、売上・利益はそこそこになりました。

しかし、独立当初は元気だった私が段々と心身の疲労が酷くなり動けなくなっていきました。

このような事はたまたま私だけに起ったことではありません。
多くの個人起業家・経営者が実際に経験しています。

心身が疲労し動けなくなる根本的な原因は、
〝ただ能力を使っている(使われている)だけで豊かな未来の可能性がいつまでも見えてこない〟からです。
私は「自分がこの仕事をする必要があるのか?代わりの人はいくらでもいるのではないか?」と自分や自分のビジネスの存在意義すら疑問に思うことが日に日に増えていきました。

その状態が続いたことで、自分や自分のビジネスの存在価値をほとんど感じられなくなっていました。

「何のためにビジネスをしているのだろう…。何のために生きているのだろう…。」ととても苦しかったことを覚えています。

さすがに「このままの状態ではまずい」と危機感を感じて、ゼロから自分のビジネスを見直すことにしました。
もし、あのとき自分のビジネスを見直していなければ、自ら廃業していたでしょう。

成長が少なく自らのポテンシャルを引き出せない仕事はあなたを廃業へ追い込みます。

2.2 ポテンシャルを発揮できるビジネスを設計せよ

私は前述の苦い経験からビジネスを一から見直すために、自分を様々な角度から分析していきました。

もちろん、一朝一夕では明確な答えは出ませんでした。
長い期間をかけ、ようやく分かってきたことは、私が〝自分のポテンシャルを活かしやすい〟領域が、企業理念・戦略・事業コンセプトなどの方向付けやコンセプト設計だということでした。

ここから一気にビジネスの立て直しが進みました。

ここで〝ポテンシャルの発揮〟についてもう少し説明します。

ポテンシャルを発揮できている状態とは、能力発揮と情熱が両立できている状態です。

人は〝自分を最大限に生かせている〟とき、成長を実感でき〝豊かな未来の可能性〟を自覚します。
その自覚が情熱を湧き起こします。

反対に、〝ただできることをしているだけ〟では成長感が無く〝今の延長線上の未来〟しかみえてきません。
それでは意欲が失われていくのは無理もありません。

つまり、
あなたのポテンシャルを引き出すビジネスを設計するという視点が欠かせないというわけです。

3.あなたのポテンシャルを引き出すカギ

ここであなたは「どうやったら自分のポテンシャルを引き出せるのか」という疑問が浮かんだかもしれません。

カギとなるのは〝脳の使い方〟です。

〝ポテンシャルの発揮〟は〝脳の使い方〟次第です。

得意な〝脳の使い方〟をしているときは自分のポテンシャルを引き出しやすくなります。

かなり大雑把に例を挙げると、
順序立てて物事を考えるのが得意な人はエンジニアなどのロジカルな仕事が向いています。
一方で思考を飛躍させ新しい発想を生み出すのが得意な人は、広告デザインなどのクリエイティブな仕事が向いています。

このように自分の〝脳の使い方〟を知ることが自分のポテンシャルを引き出すビジネス構築につながります。

4.『ビジネス脳タイプ』でビジネスを設計する

では、どうすれば自分の〝脳の使い方〟が分かるかというと『脳タイプ』を知ることです。
特にビジネスでの〝脳の使い方〟をタイプ別に分類したものが『ビジネス脳タイプ』です。

例えば、目標を明確にすると成果を出しやすくなる人がいる一方で明確な目標を持たない方が成果が出やすくなる人がいます。
この違いは『ビジネス脳タイプ』の違いによるものです。

この違いをもとにビジネスを設計することで、途切れない情熱と高収益の両方を手にすることが出来ます。

ここでは、実際にあなたのビジネスがあなた自身の『ビジネス脳タイプ』にマッチしているかを簡易診断する質問をご紹介します。

4.1【簡易チェック】あなたのビジネスに「情熱」はあるか

「情熱」がわかなければビジネスは前進力を失います。
ここでは、ビジネスへの情熱を簡易チェックします。

ビジネスへの「情熱」の強さはお客様への〝思いやり〟の程度に比例します。
あなたは1~4番のどれに該当しますか?

1.常にお客様のことは考えている
2.仕事をしているときはだいたいお客様のことを考えている
3.お客様に会うときだけお客様のことを考えている
4.お客様に会っているときもお客様のことをあまり考えられていない

1番の回答が今のビジネスへの「情熱」が最も高く、4番が最も低くなります。
3番か4番の回答の場合、あなたのビジネスを見直す必要があります。

4.2【簡易チェック】ビジネスの「成長」が見込めるか

能力発揮と向上が持続しなければあなたのビジネスは衰退します。
ここでは、あなたのビジネスの「成長」が見込めるかを簡易チェックします。

ビジネスの成長は社長又は個人起業家の〝自己信頼感〟に比例します。
あなたは1~4番のどれに該当しますか?

1.難しい仕事ほどやりがいを感じる
2.挑戦することを愉しめている
3.仕事をやり遂げることだけで必死だ
4.スキルを身につけるのに苦労している

1番の回答がビジネスが成長する見込みが最も高く、4番が最も低くなります。
3番か4番の回答の場合、あなたのビジネスを見直す必要があります。

5.〝真の顧客志向〟は途切れない情熱×成長×お客様の喜び

もし、簡易診断の結果が「ビジネスを見直した方が良い」というものであったら、あなたのビジネスは危機的な状況にあります。
以前の私と同じで、存在価値を見いだせないビジネスになってしまっているからです。

しかし、不安になる必要はありません。

なぜなら、
きちんとビジネスを見直すことで、確実にあなたの未来は好転するからです。

そして、ビジネスを見直す上で覚えておきたいことは、あなたの「途切れない情熱」と「成長」が土台であるということです。

その土台の上に「お客様の喜び」が乗ることが自分(自社)とお客様が相互に長く繁栄する〝真の顧客志向〟です。

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