〝理想のビジョン〟(以下、ビジョン)は行動力の源です。
ビジョンが定まると、脳が勝手にそのビジョンを形にしようと動き始めるからです。
このとき、努力感や心理的抵抗感がなくなり〝純粋な情熱〟が湧き出し続けます。
すると、自然に能力が発揮されるようになります。
ところが、
多くの人がビジョンを描けないために次のような悩みを抱えています。
「行き当たりばったりで無駄なコストが多い。」
「アイデアが浮かんでこない。」
「忙しいだけで前進感がない。」
これは非常に危険な状態です。
この状態を放置すると最悪、今まで築き上げてきたビジネスが崩壊する可能性すらあります。
とはいえ、多くの起業家がこのような状態に陥り苦悩します。
そこでこの記事では、
ビジョンを描けない原因を明確にすると共に打開策についても触れていきます。
1.ビジョンが定まっているかを自己判定しよう
2.ビジョンが定まらない原因
3.ビジョンを現実化しようとするメカニズム
4.ビジョン現実化のメカニズムが動く〝理想の自分像〟を定めるポイント
5.あなたの脳を『ビジョン実現脳』へ生まれ変わらせる
1.ビジョンが定まっているかを自己判定しよう
あなたがもし、以下の5つの症状のどれか1つでも当てはまるなら、ビジョンが定まっていないことを示しています。
まずは1つずつ自らに問いかけてみましょう。
②先延ばしが増えてきた
③挑戦意欲はあるが事業の方向性が定まらない
④成果が出ても当たり前感が強く、やり甲斐が薄れてきた
⑤正直、以前ほどビジネスに面白味を感じない
いかがでしたでしょうか。
5つの項目はどれも〝純粋な情熱〟が失われていることを示します。
もし、5つとも当てはまらないのであれば、あなたはこれ以上この記事を読む必要はありません。
仮に一つでも当てはまるのであれば、根が深い問題なのでこの記事を真剣に繰り返し読むことをお勧めします。
2.ビジョンが定まらない原因
原因はいたってシンプルです。
それは、
〝理想の自分像(セルフイメージ)〟がしっかりと定まっていないからです。
ここであなたは
「どうこうことかよく分からない。」と思ったかもしれませんので詳しく説明します。
人は自分に相応しい環境・人・物だけを選ぶようにできています。
ここでランチを例に挙げます。
380円の牛丼をランチに選ぶ人は「それが食べたいから選んだ。」と〝思い込んで〟います。
これは〝思い込み〟なので自分の意志ではありません。
「え?そんな分けないよ。」と思ったかもしれませんが、これは脳のメカニズムから読み解いた真実です。
これが真実であることをあなたにご理解いただくために一つ質問をします。
あなたの年収が数千万円で運転手つきの高級車に乗っているとしたら、あなたはランチに380円の牛丼を選ぶでしょうか?
おそらく、選ばないでしょう。
380円の牛丼を食べている自分の姿が自然で違和感が無いからそれを選んだだけなのです。
これが脳のメカニズムです。
脳は常に自分に相応しいものを選ぶように動いているだけです。
この脳の〝一貫性を維持する〟働きをホメオスタシスといいます。
ここで話を戻しましょう。
〝理想の自分像〟を定めていない人は、なぜビジョンが定まらないのか?
その原因は、先ほど説明したホメオスタシスです。
〝理想の自分像〟が無く〝現状の自分像〟だけがあるということは、ホメオスタシスの作用でいつまでも現状の自分に相応しい環境・人・物を選び続けることになります。
しかも〝脳はエネルギーを節約する〟性質があります。
そのため、
自分に相応しくない選択肢は予め意識に上がりません。
目の前にあっても見えていない状態です。
つまり、
いつまでも〝現状の自分に相応しい選択〟をするというループを繰り返します。
ですから、
夢や目標と言っても現状の自分の延長線上のものしか選べません。
これが〝理想の自分像〟がない人は理想のビジョンを定められない理由です。
3.ビジョンを現実化しようとするメカニズム
〝理想の自分像〟を定めると「自分には相応しくない」ものとして今まで無意識に省いていた〝理想の自分なら選ぶはず〟の選択肢が、選択する可能性があるものとして意識に上り始めます。
もちろん、
毎回、理想の自分像に相応しい選択をするわけではありませんが、何回かに一回の割合で選ぶようになります。
すると、
徐々に〝現状の自分像〟が〝理想の自分像〟へと近づいていきます。
完全に〝現状の自分像〟と〝理想の自分像〟が一致する頃には、ビジョンが現実になっています。
4.ビジョン現実化のメカニズムが動く〝理想の自分像〟を定めるポイント
ここであなたは
「理屈は判ったけど、実際に〝理想の自分像〟を定めるときに気をつけるポイントはあるの?」
という疑問を持ったでしょうからお答えします。
答えは「もちろん、ポイントはあります。」
そこで次にそのポイントをご紹介します。
ポイントは次の4つです。
ポイント2.〝安泰〟を捨てる
ポイント3.〝共生〟を喜びにする
ポイント4.〝存在意義〟を明確にする
これら4つのポイントは改めて言うまでもなく脳のメカニズムを踏まえたものです。
ポイント1は、報酬系という脳のシステムに関係しています。
ポイント2は、脳に備わった生存本能に関係しています。
ポイント3は、脳に備わった共生本能に関係しています。
ポイント4は、ホメオスタシスに関係しています。
5.あなたの脳を『ビジョン実現脳』へ生まれ変わらせる
上記の4つのポイントの詳細については長くなりますので次回以降に譲ります。
ここで大事なことは、4つのポイントを踏まえた〝理想の自分像〟を定めることができればあなたの脳が生まれ変わるということです。
理想の自分像→ビジョンの現実化→更に高い理想の自分像→更に高いビジョンの現実化…
という成長への道が開けます。
もちろん、
1日や2日で4つのポイントを完璧に踏まえた〝理想の自分像〟を定めることが出来るのは、ごく限られた人達だけです。
ただ、
丁寧に諦めずに取り組み続けさえすれば、誰にでもできることです。
なぜなら、
脳のメカニズムは万人に共通だからです。
しかも、
一度でも〝理想の自分像〟を完成させてしまえばコツが分かり、生涯を通じて何度でも自分の脳を生まれ変わらせ理想の人生を創造し続けることができます。
是非、真剣に〝理想の自分像〟づくりに取り組まれることをお勧めします。